「かかりつけの歯科医院で、歯並びの治療は大人の歯が生え揃ってからだと聞いてたんですが...」とおっしゃる患者様が少なくありません。ところが、もっと早くおいで頂けていれば...という場合があり、注意が必要です。
一般に、
1)下顎が前に出た噛み合わせ(受け口)
2)下顎が後退している骨格由来の上顎前突(出っ歯)
3)部分的に歯の位置や角度が不正で他の歯や今後の永久歯の萌出に悪影響がある
といった状況では、生え変わりを待たず早めの治療が望ましい場合があります。
特に1)2)の骨格に由来する噛み合わせの異常では、成長期の骨格の成長誘導のタイミングを逃すと外科手術での治療となる場合があります。
一方で、歯並びの悪さが骨格に由来しない方や骨格のアンバランスが軽微である方は、永久歯が生え揃ってからの方が状態が安定しやすく治療期間を短縮できる側面もありますので、歯の間引きや歯幅の削合調整の必要性など、メリットとデメリットの両面をお話ししてご判断頂く事になります。
症状によって治療に適切な時期は異なります。早く見せていただいた場合には、その方に最適な治療の時期をお話しする事が出来ますので、実際に治療を行うことのできる歯科医院での早めのご相談をお勧めします。
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▲ 専用の装置で横顔のレントゲン写真を撮影して骨格のバランスを検査します。
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▲ 歯医者なのに手の骨を調べます。骨格の成長の度合いは手の骨が目印になるのです。
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